いや、なんかそういう事言う人がいたんですよ。
遅れてきた思春期なのかなんなのか知らないけど。
いやあ、10代の子供がなんかそういう事言ってるのは、微笑ましく見ていられるんだけど、30過ぎた大人の男の人が言ってるのただただひくんだけど。
いやあ、まあ、その知人は凄いまじめな人なんだと思いますよ。
生まれてきたことの意味を自分なりに探り当てようとしたんじゃないですか？
多分。
まあ、生まれてきたことに別に意味なんてないと思うけどね。
なんか真面目な人ってさあ、あれだよね。
何にでも意味を持たせようとするよね。
どうして空は青いのか、みたいな感じで。
それは光の反射のせいですよ。
空が青いのに別に意味なんてないのにな。
子供の頃さあ、私の父親と話してる時にさあ、なんでそんな話になったのか知らないけど、父親の高校時代の話になってさあ。
ある友達がいたんだけどね、その友達がね、私の父親にこう言ったんだって。
「自分はどうして生まれてきたんだろう。 今も別に人の役に立つ人間じゃないのに、これから人の役に立てる人間になれるとは思わない。 だから別に今死んでもいいんじゃないか」、って。
私の父親大慌てよ。
友達が自殺でもしようとしてるんじゃないかと思ったんだって。
まあ、確かにこんな事友達に言われたらびびるよね。
それで高校生だった父親は、友達を神父さんの所に引っ張っていったんだって。
親でもカウンセラーでもなくて、神父さんの所に。
まあ、確かに神父さんの所が一番的確な気がする。
それで父親は長い事、教会の外で待ってたらしいのよ、友達と神父さんが話し終わるの。
それで友達が教会から出てきたんだけど、超ハレバレとした顔で。
それで私の父親にこう言ったんだって。
「生きてみようと思う」、って。
何を話したか知らないけど、神父さんgood job！
そう、友達と神父さんがどういった話をしたかは未だに謎。
私、聞いたんだよ、父親に。
お友達と神父さんはどんなお話したの？、って。
そしたら、知らない、って。
お友達にどんなお話したか聞かなかったの？、って聞いたら、聞かなかった、って。
まあ、それで良かったと思う。
正直、気になるけどね。
その高校時代の父親の友達は、今でも父親の友達で、そんな悩める思春期があったのが想像できないくらい明朗快活な人。
そして人の役に立つ仕事をして、いつも走り回ってる。
友達にその自覚があるかどうかは知らないけどね。
相変わらず取り留めないけど、まあ、とりあえず、自分がどうして生まれてきたかっていったら、親が子作りしたからであって、ただそれだけの事だよ。
別に何にでも意味を見出す必要ないと思うけどね。
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