まあ、私も犬語は理解しないんだけどね。
それがですねえ、新年から物凄いどうでもいい話なんですけどね。
でも私、結構切羽詰まってるんですよ。
実家にね、ダディの犬達が2匹いるんですよ。
それでですねえ、手の空いたお手伝いさん達と何時もキャッキャッ、バウバウ言いながらお庭走り回ってるんですよ、彼ら2匹。
でもね、今お手伝いさん達、お休みなんですよ、ホリデーで。
まあ、もう帰ってきてくれるんですけどね。
だから今は2匹だけで、バウバウ言いながらお庭走り回ってるんですけどね。
多分2匹だけでお庭走り回るのは、飽きたみたいなんですよ。
それでですね、私を仲間に引き込もうとするんですよ。
夏ならいいのよ、夏なら。
でも今、冬ですよ。
寒いんですよ。
庭になんか出てらんないわよ、私。
そりゃあねえ、彼らはいいですよ、彼らは。
全身毛皮だからさあ。
ただでさへ私、体温低いんですよ。
私「あのね、私ね、人間ていう生き物でね、今、外に出ると寒いの。 ねえ、私の腕を見て。 ツルツルでしょ、ツルツル。 あなた達みたいに全身毛皮じゃないの。 寒いの。」
犬達「バウワウ!」(私をお庭に引きずっていこうとする)
絶対彼らは私の話わかってない。
鼻血出そうなくらい必死に説明してるのに。
というか、ダディかママンをお庭に引きずって行けばいいのにな。
それはやらないんだよ、彼ら。
もしかして私、彼らに下に見られてる?
見られてるな、これは。
間違いなく下に見られてるよね、彼らに。
仕方ないからさあ、とりあえず木の間めがけてボール投げて、私、家の中にダッシュで駆け込むんだよ。
彼らがボール見つけて持ってくる前に、もう家の奥の方に隠れようかと思って。
そしたら彼ら、ボール見つけて持ってくるの早い早い。
流石狩猟犬。
もう変な所で感心しちゃったよ。
仕方ないからうちの人に、ボール投げてもらったのね。
私よりもずっと遠くにボール飛ばせるからさあ。
彼ら一歩も動きゃしない。
狩猟犬だよね?、あなた達?
動くもの見たら追いかけようよ。
何で私をピンポイントに狙いを定めるの?
しかも2匹して?
完全に私を下に見てるよね?
もう仕方ないからさあ、モコモコのコートとマフラーと帽子と手袋で完全武装して、お庭に出たよ。
顔が寒い。
彼らさあ、ロシア原産なのね。
だからさあ、ロシア語だったら彼らに通じるんじゃない?、って思って、思わず従兄のロシア人の奥さんに電話しそうになったよ。
いやあ、でも流石にこんなことで電話わなあ、って思って思いとどまったけど。
従兄の奥さんじゃなくて、従兄がロシア人だったら、迷わず電話で助け求めてたわ。
とりあえずお手伝いさん達もう帰ってくるし、私も自分のお家にそろそろ帰るし、風邪はひかなくていいかもしれない。
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